【痩せるカギはミトコンドリアにあり!】ミトカインが導く代謝革命

ダイエットの鍵を握るのは、実は細胞の中にある小さな発電所「ミトコンドリア」かもしれません。
近年、ミトコンドリアから分泌される「ミトカイン」という物質が、私たちの代謝、ひいてはダイエットに深く関わっていることが明らかになってきました。
今回は、ミトカインの中でも特に注目されているFGF21GDF15に焦点を当て、その驚くべき効果とメカニズム、そしてミトカインを活性化させる生活習慣について解説していきます。

ミトカインって一体何?

ミトカインとは、ミトコンドリアから分泌されるホルモンのような物質の総称です。
ミトコンドリアは、細胞内でエネルギーを作り出すだけでなく、体内の様々な臓器に働きかけて代謝をコントロールする重要な役割も担っています。
そのコミュニケーションツールとなるのが、まさにこのミトカインなのです。

脂肪燃焼を促すFGF21、食欲を抑えるGDF15

ミトカインの中でも、特にダイエットに効果が期待されているのが、FGF21とGDF15です。

  • FGF21は、主に肝臓から分泌され、脂肪燃焼を促進し、インスリン感受性を高める働きがあります。
    つまり、エネルギーを効率的に使い、血糖値をコントロールするのを助けてくれるのです。
  • GDF15は、様々な組織から分泌され、食欲を抑制し、脂肪分解を促進します。
    つまり、食べ過ぎを防ぎ、体内に蓄積された脂肪を燃焼しやすくする効果が期待できます。

ミトコンドリアのストレスがミトカイン分泌の引き金に

ミトコンドリアは、運動不足や偏った食事、睡眠不足などのストレスを感じると、FGF21やGDF15を分泌して、体全体に「エネルギーをもっと使って!」「食欲を抑えて!」とメッセージを送ります。

細胞レベルで見てみると、ミトコンドリアストレスは、細胞内の「統合ストレス応答(ISR)」と「ミトコンドリアのアンフォールドタンパク質応答(UPRmt)」というシステムを活性化します。
これらのシステムが、ATF4という司令官を呼び出し、FGF21やGDF15の生産命令を出して、ミトカインの分泌を促すのです。

ミトカインと病気の関係

興味深いことに、肥満、脂肪肝、糖尿病などの代謝性疾患を抱えている人は、血中のミトカイン濃度が高い傾向があります。
これは、体が代謝ストレスに対処するために、ミトカインを増やして代謝のバランスを取ろうとしていると考えられます。
裏を返せば、ミトコンドリアの機能が低下すると、代謝疾患のリスクが高まる可能性があるということです。

ミトコンドリアを活性化して健康的なダイエットを!

ミトカインの分泌を促し、健康的なダイエットを目指すためには、ミトコンドリアを活性化させることが鍵となります。

  • 適度な運動: 運動は、ミトコンドリアにとって良いストレスとなり、ミトカインの分泌を促します。激しい運動である必要はありません。
    ウォーキングや軽いジョギングなど、無理なく続けられる運動を選びましょう。
  • 質の良い睡眠: 睡眠不足は、ミトコンドリアの機能を低下させる可能性があります。
    毎日7〜8時間の質の高い睡眠を確保しましょう。
  • バランスの取れた食事: 過剰なカロリー摂取や栄養バランスの偏りは、ミトコンドリアにストレスを与えます。
    野菜、果物、タンパク質、炭水化物などをバランス良く摂取しましょう。

まとめ

ミトカインは、私たちの体の中に秘められた、まさに「痩せる力」と言えるでしょう。
ミトコンドリアを活性化させる生活習慣を心がけ、ミトカインの力を最大限に引き出すことで、健康的なダイエットを実現し、より健康的な毎日を送りましょう。

 

参考文献

Jena J, Garcia-Pe\u0301na LM, Pereira RO. The roles of FGF21 and GDF15 in mediating the mitochondrial integrated stress response. Front Endocrinol (2023) 14:1264530. doi: 10.3389/fendo.2023.1264530.

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