レジスタントスターチ

■ 第1形態

<解説>
胃酸の海も、消化酵素の嵐も、全て「聞こえないフリ」でやり過ごす、鋼のメンタル(というか鈍感)を持つデンプンの鎖の幽霊。
彼の辞書に「消化吸収」という文字はない。周囲の栄養素たちが次々と分解されていく中、ただひたすら、暗くて臭い「約束の地(大腸)」を目指して漂い続ける、哀愁の旅人。冷めたご飯や、冷えたジャガイモの陰に潜んでいることが多い。


■ 第2形態

攻撃力
198
体 力
4,500

<解説>
ついに約束の地、大腸に到達し覚醒した姿。今まで散々無視してきた消化酵素たちへの当てつけのように、待ち受けていた腸内細菌たちには自らの体を喜んで差し出すドMの鑑。
その体が菌たちによって分解される時、腸内は酸っぱい青春の香り(短鎖脂肪酸)に包まれ、腸壁の細胞たちが狂喜乱舞するフェスティバルが開催される。彼自身の意識は消えゆくが、その犠牲は腸の平和な未来へと受け継がれていくのだ……たぶん。


【ロバストネス・メモ:専門家による補足】

実在する「レジスタントスターチ」とは?
レジスタントスターチは、日本語で「難消化性デンプン」と呼ばれます。通常、デンプンは小腸で消化吸収されてエネルギーになりますが、レジスタントスターチは構造が特殊なため、小腸を素通りして大腸まで届きます。

大腸に届いたレジスタントスターチは、腸内細菌(善玉菌)の格好のエサ(プレバイオティクス)となります。そして、菌がこれを分解(発酵)する過程で、「短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸など)」という非常に有益な物質を生み出します。

この短鎖脂肪酸がすごいのです。

  1. 腸のエネルギー源になる: 大腸の細胞の主要なエネルギーとなり、腸壁を元気にします。
  2. 腸内を弱酸性に保つ: 悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌が住みやすい環境を作ります。
  3. 全身の健康をサポート: 腸から吸収されて全身を巡り、免疫の調整や代謝の改善、炎症の抑制などに関わることが分かっています。

ロバストネス的「活用法」
ロバストネス(強靭な健康)の基盤は、栄養を吸収し、有害物質をブロックする「腸」の健全性にあります。レジスタントスターチは、腸の内側から「壁」を強化するための重要な戦略物資です。

  • 冷やすと増える: ご飯やジャガイモなどのデンプン食品は、一度加熱してから「冷ます」ことで、デンプンが再結晶化し、レジスタントスターチが増加します。おにぎり、冷やし中華、ポテトサラダなどがおすすめです。
  • 豆類・全粒穀物を活用: インゲン豆やレンズ豆などの豆類、大麦やオートミールなどの全粒穀物にも元々多く含まれています。
  • 食物繊維との合わせ技: 水溶性食物繊維(海藻や果物など)と一緒に摂ることで、腸内環境改善効果がさらに高まります。

毎日の食事に「冷たい炭水化物」や「茶色い炭水化物」を意識的に取り入れ、腸内細菌たちに最高のご馳走を届けてあげましょう。それが最強の防壁を築く第一歩です。

タイトルとURLをコピーしました