■ 第1形態:ヤサグレ・アミノ酸

<解説>
代謝のベルトコンベアから転げ落ち、リサイクルされ損ねた悲しき産業廃棄物。
「どうせ俺なんて、メチオニンになれなかったクズだし…」と卑屈な言葉を吐きながら、すれ違いざまに血管の壁をナイフでカッターのように傷つけていく通り魔。
ビタミンB群という更生保護司が不在の身体では、彼の暴走は止まらない。
■ 第2形態:ザ・血管閉塞団

攻撃力 1,800
体 力 15
<解説>
仲間を集めて徒党を組み、血管内でバリケード(血栓)を築き始めた最悪の暴走族。
ただそこに居座るだけでなく、骨のコラーゲン同士の結びつきまで邪魔し始め、骨を「硬いけど脆いガラス細工」に変えてしまう陰湿なスキルを持つ。
脳の神経細胞への嫌がらせも得意で、認知機能をじわじわと削り取っていく。
【ロバストネス・メモ:専門家による補足】
実在する「ホモシステイン」とは?
ホモシステインは、タンパク質の代謝過程で生成される「中間代謝物」です。通常であれば、酵素の働きによって無害なアミノ酸(メチオニンやシステイン)にリサイクルされます。
しかし、このリサイクル工場が機能不全に陥ると、ホモシステインが血液中に溢れかえります。これが高ホモシステイン血症です。
この物質は「活性酸素を発生させて血管内皮細胞を直接傷つける」という非常に厄介な性質を持っており、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞の独立した危険因子とされています。さらに近年では、骨質の低下(骨粗鬆症)やアルツハイマー型認知症との関連も深く指摘されています。
【攻略法】3種の神器「葉酸・B6・B12」を召喚せよ
ホモシステインというヴィランを無害化(メチル化)するためには、以下のビタミンが必須アイテムとなります。これらが不足すると、ホモシステインは減りません。
- 葉酸(ビタミンB9): 枝豆、ブロッコリー、ほうれん草、レバーなど。
- ビタミンB6: マグロ、カツオ、鶏肉、バナナなど。
- ビタミンB12: 魚介類(しじみ、あさり)、海苔、レバーなど。
<ロバストネス・アクション>
お酒をよく飲む人は特に注意が必要です(アルコールは葉酸の吸収を阻害します)。
「最近、魚や緑黄色野菜を食べていないな」と思ったら、ホモシステインが血管をひっかき始めているかもしれません。
サプリメントや食事でビタミンB群をチャージし、体内のリサイクル工場をフル稼働させて、血管と骨の「強靭さ(ロバストネス)」を維持しましょう。

