■ 第1形態

<解説>
ゴボウや玉ねぎの地下帝国で、ひたすら腸内細菌への貢ぎ物(自分自身)を磨き上げている健気な鎖状生命体。
人間の消化酵素という名の門番たちによる攻撃を「ぬるぬるバリア」でスルリとかわし、約束の地「大腸」を目指す巡礼者。その姿は哀愁を誘うが、本人は使命感に燃えており、常に小脇に善玉菌へのプレゼントを抱えている。
■ 第2形態

攻撃力 1,199
体 力 4,500
<解説>
念願の大腸に到達し、ビフィズス菌たちと感動の対面を果たしてパーティー状態になった姿。
自らの体を喜んで差し出し発酵分解されることで、腸内最強のバフアイテム「短鎖脂肪酸」を大量に撒き散らす。もはや原型を留めておらず、ゲル状の祝祭と化しているが、その究極の自己犠牲精神は腸内史に深く刻まれるだろう。
【ロバストネス・メモ:専門家による補足】
実在する「イヌリン」とは?
イヌリンは、植物がエネルギーを蓄えるために作る多糖類の一種で、人間にとっては非常に優秀な「水溶性食物繊維」です。胃や小腸ではほとんど消化吸収されず、そのまま大腸まで到達します。そこで待っているビフィズス菌などの善玉菌の特異的なエサ(プレバイオティクス)となり、彼らの増殖を強力にサポートします。
活用法:腸内バリアを強化する最強の「撒き餌」作戦
イヌリンが真価を発揮するのは、善玉菌に食べられた後です。善玉菌がイヌリンを発酵分解する過程で、「短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸など)」という物質を生み出します。
この短鎖脂肪酸こそが、ロバストネス(強靭な健康)の鍵です。短鎖脂肪酸は、腸の粘膜細胞のエネルギー源となり腸壁バリアを強固にするだけでなく、免疫細胞に働きかけて暴走を抑え、全身の慢性炎症を抑制する効果も期待されています。
ゴボウ、キクイモ、玉ねぎ、ニンニクなどに多く含まれます。サプリメントでも摂取できますが、急に大量に摂るとお腹が張ったり緩くなったりすることがあるので、少量から始めて腸内の「発酵能力」を徐々に高めていくのがコツです。

