MTHFR

■ 第1形態:渋滞作業員 MTHFR

<解説>
体内の巨大化学工場「メチレーション回路」の片隅で、流れてくる葉酸にひたすら「活性化スタンプ」を押し続ける中間管理職。
生まれつきのスペック(遺伝子型)によって、仕事が早かったり、極端に遅かったりする。
彼がサボると、工場内に不良在庫(ホモシステイン)が溢れかえり、血管がドロドロに詰まってしまうのだ。
「あー、今日なんかダルい。スタンプのインク切れたわ」が口癖。彼が働かないと、君のメンタルも落ち込むぞ。


■ 第2形態:覚醒・メチル化マシーン

攻撃力
5
体 力
12

<解説>
ビタミンB群という名の賄賂を受け取り、ブラック企業戦士として覚醒した姿。
高速回転しながらスタンプを乱れ打ち、DNAの修復から解毒まで完璧にこなす。
その姿はまさにロバストネス(強靭性)の化身。
ただし、燃料である「活性型葉酸」が供給されないと、即座にオーバーヒートして第1形態以下の鉄クズに戻る。
躁鬱の差が激しすぎるのが玉に瑕。


【ロバストネス・メモ:専門家による補足】

実在する「MTHFR」とは?

「MTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)」は、食事から摂った葉酸を、体が実際に利用できる形(メチル葉酸)に変換する酵素です。
この酵素が働くことで、「メチル化」という重要な化学反応が起きます。メチル化は以下の機能に関わっています。

  1. DNAのスイッチ調整と修復: がん予防や老化防止に関与。
  2. 神経伝達物質の合成: セロトニンやドーパミンを作り、メンタルを安定させる。
  3. 解毒(デトックス): 肝臓での解毒作用をサポート。

しかし、日本人の約15〜20%(欧米より少ないが一定数いる)は、このMTHFR遺伝子に変異(T/T型など)があり、酵素の働きが標準より低いと言われています。これが「原因不明の不調」や「鬱っぽさ」「動脈硬化リスク」に繋がることがあります。

ロバストな代謝を手に入れる「活用法」

あなたがもし「疲れやすい」「サプリが効きにくい」と感じるなら、以下の対策でMTHFRをサポートし、システムのロバストネス(堅牢性)を高めましょう。

  • 1. 「葉酸」の種類を選ぶ:
    • 普通の安価なサプリに含まれる「合成葉酸(Folic Acid)」は、MTHFRが弱い人にとっては未処理のまま蓄積し、逆に悪影響を及ぼすことがあります。
    • 「天然の葉酸(Folate)」(ほうれん草、レバー、アボカドなど)を食事から摂るか、サプリなら「活性型葉酸(5-MTHF)」を選びましょう。彼(MTHFR)の手間を省いてあげるのです。
  • 2. 「ビタミンB群」をチームで派遣する:
    • メチル化回路はMTHFR単独では動きません。ビタミンB12、B6が必須です。これらをセットで摂取することで、滞っていた代謝ベルトコンベアが動き出します。
  • 3. 炎症・ストレスを減らす:
    • ストレスはメチル基を大量消費します。MTHFRが弱い人は「ストレス耐性が低い」傾向にあるため、物理的な休息が最良の薬です。

MTHFRの働きをスムーズにすることは、まさに「体のOSをアップデートする」ようなもの。地味ですが、人生のパフォーマンスを劇的に変えるポテンシャルを秘めています。

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