最近、ちょっとした音や光に敏感になったり、特定の匂いが苦手になったりしていませんか？それはもしかしたら、「感覚過敏」かもしれません。
最新の研究では感覚過敏の原因が少しずつ解明されてきているため、ここでは予防に効果がありそうな方法を紹介します。
感覚過敏とは？
感覚過敏とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの感覚が過敏になっている状態のことを言います。
例えば、少しの光や音でびっくりしたり、特定の肌触りが苦手だったり、特定の匂いが耐えられなかったり…といった症状が現れます。
「前帯状皮質」がカギを握っている！
最新の研究によると、感覚過敏には、脳の「前帯状皮質」という部分が大きく関わっていることが分かってきました。
前帯状皮質は、感情や痛みを処理する脳領域です。
この部分が過剰に活動すると、感覚が過敏になってしまう可能性があるとのことでした。
マウス実験で驚きの結果
遺伝的な操作により自閉症スペクトラム障害を発症させたマウスを使った実験では、前帯状皮質が過剰に活動しているマウスは、そうでないマウスに比べて、光や音、温度などの刺激に過敏に反応することが報告されました。
自閉症スペクトラム障害をもつ一部の方でも同様に感覚過敏が症状の一つとして表れますので、もしかしたら前帯状皮質に問題があるかもしれませんね。
感覚過敏を改善する希望の光
さらに、このマウスに対して前帯状皮質の活動を抑制すると、感覚過敏が改善されることも発見されました。
つまり、前帯状皮質の活動を落ち着かせることができれば、感覚過敏に悩む人々にとって、大きな助けになる可能性があります。
今日からできる！簡単リラックス法
では、前帯状皮質の活動を落ち着かせるにはどうすればいいのでしょうか？
脳の活動が亢進しているわけですから、やはりリラックスすることが有効と考えられます。
今日からできる簡単な方法を3つご紹介します。
ストレッチで心身をリラックス
まずはやはりストレッチが効果的でしょう。
ゆったりとした動きに合わせて息を吐きながら行うストレッチは心身のリラックスに最適です。
瞑想で心を整える
呼吸に意識を集中する瞑想は、心を落ち着かせ、脳の活動を穏やかにする効果があります。
環境を調整する
過敏な感覚刺激を減らすために、照明を調整したり、騒音を減らしたりするなどの対策を講じることも有効です。
感覚過負荷に陥りやすい状況を把握し、事前に休憩を挟んだり、安心できる場所に移動したりするなどの対処法を準備しておくことが役立ちます。
これらの方法を習慣的に取り入れて、心身ともにリラックスできる時間を増やしていきましょう。
専門家の力を借りることも大切
もし、これらの方法を試しても改善が見られない場合や、日常生活に支障が出るほどの症状がある場合は、一人で悩まずに、専門家に相談することも検討しましょう。
感覚過敏は、決してあなたのせいではありません。
正しい知識と適切な対策で、快適な毎日を取り戻しましょう！
参考文献
