「5Sって知っていますか?~職場や自宅で使える5Sの活用法~」

こんにちは!種坂です。皆様いかがお過ごしでしょうか?今月も記事投稿致しますね。

さて、今月は「5S」についてです。5Sって聞いた事ありますか?工場などの製造業で働いた事のある方は耳なじみがあるかもしれません。知らない方もいると思うので詳しく説明していきます。5Sの概念は職場や自宅の生活でも使える考え方なので、有益な情報かと思います。良ければ内容を実践して頂ければ幸いです。

5Sとは

5Sとは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)」のそれぞれ頭文字のSをとって、「5S」と呼びます。
諸説ありますが、5Sはトヨタ自動車で始まったようです。一般的には、5Sを実践する事で、「組織の連携の向上」、「業務の効率化」、「安全性の向上」などが図れると言われてます。

それでは、次は5Sのそれぞれの言葉の意味を紹介していきます。

5Sの言葉の意味

上記の通りですが、ちょっとわかりにくいので一例を挙げてみましょう。

職場の会議で、「休憩スペースが汚いのできれいにしよう」という議題があがりました。ここで、5Sを取り入れて問題解決をしてみましょう。
手順としては以下の通りです。休憩スペースには、ソファ・机・棚(コップなどを置く)・コーヒーメーカー・流し、があると想定しました。

  1. 整理:いわゆる断捨離です。いるものといらないものを分けます。不用品と思っても、いきなり捨てると同僚からクレームがきます。なので、一週間「不用品ボックス」に入れて申し出がなければ捨てるなどルールをつくると良いでしょう。
  2. 整頓:整理できた物品の位置を決めます。決められた場所へ置くことを「定置」と言います。定置はマーキングテープなどで位置がずれないようにする事が理想です。また、物品の定数を決め表示をすると、ものが増える事はありません。これを「見える化」といいます。
  3. 清掃:気づいたら掃除をします。清掃業者が入っていても、「掃除をする」癖をつけます。近くに掃除する為の物品を置いておくと、より清掃しやすい環境といえるでしょう。また、コーヒーメーカー等あれば定期的に点検する事も大切です。
  4. 清潔:①~③を維持できるよう働きかけや意識付けをします。清潔が維持できると、休憩スペースも綺麗で心からリラックスできる環境でしょう。新しいスタッフが入ったら、必ず申し伝えし環境が保たれるよう配慮しましょう。
  5. 躾(しつけ):上記全ての内容をルール化したり、マニュアルなどがあれば最高です。躾が一番難しいです。人数の多い職場程、組織の連携の向上が難しいと思います。

問題解決の為のルール化・マニュアル化

ここで、上記問題解決の為にルール化・マニュアル化をしてみました。

1.コップは定数を5個としそれ以上は増やさない。(定数を表記)
2.コーヒーメーカーは、週1回点検し清掃する。また、机・ソファ・コーヒーメーカーの定置化をする(マーキングする)。
3.休憩が終わったら、テーブルの上には何も物は置かない。また、使用後は机・ソファ・床のふき取りとりを行う。
4.流しは使用したら、必ず水をふき取る。週1回清掃を行う。
5.休憩室使用後は、物品を元の位置へ戻す(定置をチェックする)

と、いった感じです。
かなり細かいですが、ひとりひとりが気をつける事で気持ちよく休憩室が使用できます。また、これらのルールを守る事で「組織の連携の向上」にもなるのではないでしょうか。ルールがないと、「コップが増えて誰のものか分からない…」「流しが不衛生で気分が悪い…」「テーブルにいつも誰かの私物がのって邪魔だ…」などと、余計な事を考えなくて済みます。これは「効率化」に繋がると思います。

医療の5S

私の働いている病院では、この5Sを「医療の5S」として取り入れています。毎年「5S大会」が開かれて、各部署で5Sによって効率化・安全性の向上が図れた事を発表し、それぞれの部署で良い所を取り入れて横展開しています。病院では、医療事故になる前の事象としての「インシデント」や介護保険の分野で言う「ヒヤリハット」事例を未然に防ぐ事に活用されています。

物が雑然と散らかっていると「処置や手順のミス」になったり、安全性の低い環境では、患者様の「転倒」の原因になる事もあります。また、物が整理されていると、業務が効率的に行える事は勿論ですが、物品の過剰在庫を防ぐ事も可能です。

私はもともとサービス業で働いていて、転職して医療業界に入ったのですが、こういう根本的な業務効率について医療業界は無頓着な所が多いように感じます。とても非効率なやり方を踏襲しているような気がします。しかしながら、人対人の医療現場では効率性だけではうまくいきません。個人的には、安全性や「質」の担保も考慮しながら進めていく事が大切と考えています。

ここまで、5Sはとても良い事のように感じますが、一方で、効率化により得られる時間よりも環境の維持・向上に強いられる時間が多くかかるため、熱心に行う部門や企業ほど効率が低下するともいわれています。優先順位をつけて「ルールを簡単にする」「見える化してわかりやすくする」など工夫をしないと、「5Sの為に無駄な事をする」という本末転倒な事になってしまいます。ここが重要なポイントです。

おわり

いかがでしたか?今回は5Sについて紹介しました。職場でいきなりこんな事を始めたら、「えっ?」って言われると思います。まずはご自身のパーソナルスペースで整理・整頓から実践してみましょう。「物がなくなった…」「ごちゃごちゃして集中できない…」なんて事はなくなり、仕事の効率化に繋がります。賛同が得られそうなら、周りを巻き込んでワークをしてみると良いかもしれません。良かった事例があれば、是非教えて下さい。ではまた!

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NOVAST®インストラクター

これまでにも、たくさんの方にパートナーストレッチの認定資格NOVAST®インストラクターを取得していただきました。

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