回復期病院での入院生活 更衣について

 

回復期病院での入院生活 更衣について

こんにちは。野々川です。

今回は回復期病院入院生活での更衣について話そうと思います。

更衣については

  • 全面的に多少なりとも介助が必要
  • 着るものを用意だけ介助が必要
  • 全て自立

と分けられます。

着替えを一人で行うために

自分が働いている病院では起床後普段着に着替え、就寝前にパジャマに着替えるようになっています。急性期病棟では点滴などの管が抜けてしまうことを予防する等の理由で一日中浴衣で過ごすことが多いです。しかし回復期病棟では、自宅へ帰ることが目的ですから生活のリズムを形成するためにも着替えをすることを習慣に組み込んでいるのです。自宅に帰った時にできるだけご家族の介助なく更衣ができるように支援していきます。更衣自立に向けて練習するポイントは、

  1. 棚から安全に衣類を取り出すことができる
  2. ズボンとシャツ、肌着を間違いなく選ぶことができる
  3. 安全に着替えができる
  4. 適切なタイミングで着替えができる

になります。

①棚から安全に衣類を取り出すことができる、③安全に着替えができる

 

①:衣類を持ったまま移動することにリスクがある場合は、棚の位置をベッドに近くし移動する必要のないように部屋の環境を変更することで更衣が自立できるように支援することもあります。とはいっても、自宅ではベッドの近くに棚やタンスを置きたくない等部屋のレイアウトにこだわりがある方もいたり、そもそもベッドのそばに家具が集中しているのは見栄えがあまりよくないと思います。理想論ではありますが、やはり一番良いのは以前と同じ自宅環境で生活できることです。それに向けて歩行練習や物を持っての歩行練習を行って衣類を持ったまま移動できるようになれば、家具の位置も元に戻していきます。

③:健常人にとっては立って着替えたり座って着替えたりは当たり前ですが、病気を患った方や入院するほどの怪我を負った方にとっては立った着替えることが難しい場合もあり、中には何かに掴まっていないと座っていられない方もいます。その場合は筋力訓練やバランス訓練を行い、座れるようになってから着替える練習を行っていきます。また腕の関節の可動域が狭かったり脳血管疾患により半身麻痺になった等の場合は着替えの方法を覚えるところから練習しますので自立まで時間がかかることもあります。

②ズボンとシャツ、肌着を間違いなく選ぶことができる。④適切なタイミングで着替えができる

②と④について健常人からすれば当たり前なことでありますが、認知症が進んだり脳血管障害を患ったりすると適切に衣類を選ぶことができなくなったり、夕方の時間帯なのにもかかわらず朝だと勘違いしてしまうようになったりします。なのでこの2つがポイントとなってくるのです。ただし、認知症や脳血管疾患になってしまったからと言って必ずしも更衣に介助が必要という訳ではありません。認知症の方や脳血管疾患の方でも適切に衣類を選ぶことができ適切なタイミングで更衣ができる方もいますので更衣の介助量については病棟スタッフや担当リハビリに聞くと良いと思います。

ご家族へ

自分が働いてる病院では、肌着や靴下を含めた衣類をレンタルすることができます(下着に関しては紙パンツを使用します)。その場合のみ洗濯も業者さんに依頼する形になります。なので衣類を持参されている場合は洗濯のため持ち帰っていただく必要がでてきます。ご自宅が遠方にあるご家族や忙しくて入浴のタイミング(週に2回)に来院することができない等様々な理由はありますがレンタルされる方は多くいます。正直なところレンタルなのでお金はかかりますがレンタルした方が楽かと思います。便汚染をしてしまった場合、病院では簡単な水洗いはしますが基本的にご家族での洗濯になりますので慣れていない場合は負担になると思うからです。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます。

大きな怪我や病気になってしまうと着替えですら人の手伝いが必要になってしまう場合があるのです。

完全な予防は難しいですが、生活習慣を見直し小さなところから改善していくのはどうでしょうか。

ではまた!!

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NOVAST®インストラクター

これまでにも、たくさんの方にパートナーストレッチの認定資格NOVAST®インストラクターを取得していただきました。

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