医療における「連携」って良く聞くけど、何をしたら良いの?

今日は医療現場で良く聞く「連携」についてお話ししますね。当たり前のように使っているかもしれませんが、連携の使い方を誤ると一方的な事務的な報告になりかねません。注意して使っていきましょう。ここでは、連携の使い方とポイントを説明していきます。医療現場ではなくても「連携」は使うと思いますので、しっかりおさえておくとコミュニケーションに役立てると思います。

連携の意味と医療現場での使い方

連携とは、一般的に以下の意味があります。

互いに連絡をとり協力して物事を行うこと。

出典:webio辞書

連携は上記の通り、お互いに連絡を取り合う事です。そして「協力」というワードが医療現場では非常に重要となります。

「協力」は、チームで何かの目的・目標に向かい達成する時に使う手段のひとつです。という事は、その目的・目標が明らかで、お互いが共有できていないといけません。

片方が、その目的・目標を理解していなくて、見当違いな情報の連絡をしていては「連携」とは言えません。

では、私が働いている訪問リハビリで例を上げてみましょう。

サービス開始時のチームの短期目標が「ご利用者が転倒しないようにトイレまでいく」だったとします。

それをリハビリのスタッフが訪問リハビリでご利用者に介入した時、ご利用者に腰痛の既往歴があり、しばらくその腰痛ばかりに目がいってしまい、ずっと腰を揉み続けていました。その結果、他のチームメンバーへの報告では「腰痛の原因は、姿勢と体幹筋が弱いのでここをアプローチします」という、当初の目標とずれた報告になってしまいました…

さて、ここで考える事は何でしょうか。チームメンバーが本当に知りたい事は「ご利用者が転倒しないようにトイレまでいけるのかどうか」や、「安全行くための手段はどうする事が妥当か」や、その過程である「進捗状況」ですよね。つまり、お互いの共通とするべき情報を共有し、協力する事ができなければ、見当違いな連携になってしまうのです。

また、チームではなく1対1でも連携は重要です。特に医療では職種において、「知りたい情報」が異なる場合もあります。相手がどのような情報を知りたいのかを把握し、その情報を提供する事も連携といえます。リハビリスタッフ・介護士・看護師・ケアマネジャーでは、アセスメントする内容が微妙に異なる事をしっかりと把握する事が大切です。

まとめると、医療での連携は以下の2つが重要です。

  1. 「目的・目標を正確に理解し、連絡を取り協力をして物事をすすめる」
  2. 「相手が知りたい情報を把握し提供する」

この2つを意識して使っていくときっと上手くいくでしょう。

連携のポイント

では、次は連携をする上でのポイントをお伝えしたいと思います。特に医療者では「共通言語」というのがありますが、あまりにもマニアックだったり専門職種で使う言語を使いすぎると、こちらもうまく連携できません。

私はリハビリ職ですが、介護保険のご利用者の会議で同じリハビリ職が、リハビリ職しかわからないマニアックな解剖学や運動学的な事を話してるのを時々見かけます。立場的に責任者をしているので、他職種のケアマネジャーや介護士、看護師とお話しする機会がありますが、「あれってどういうことなの」、「リハビリの人にしかわからない事言ってるよね」とか、耳が痛い事を言われます。

ここでは、とにかく「相手がわかるように説明する」事が重要だと思います。また、「伝達手段も工夫」できるとさらに上級です。

具体的には、狭い範囲でしかわからない専門用語を使わない事や、伝達手段は内容によって考えないといけません。例えば、「この内容は電話じゃないと細かいニュアンスが伝わらないな…」とか、「写真入りで動作手順を伝えた方が相手に伝わりやすいかな…」や、「進捗状況の連絡だから、わざわざ電話すると迷惑だからメールにしておこう」など、伝える相手やチームの事、内容によって伝達手段を変える工夫が必要です。

まとめると、ポイントは、

  1. 相手がわかるように説明する(専門用語を使い過ぎない)
  2. 伝達手段はTPOを考えて工夫する

という事です。

最後に

今回は連携についてお話ししました。医療だけに関わらず、一般的にも通ずる事かと思います。連携が上手な人は、「またあなたにお願いしたい!」と言われます。明日から使える内容かと思うので参考にしてみて下さい。ではまた!

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NOVAST®インストラクター

これまでにも、たくさんの方にパートナーストレッチの認定資格NOVAST®インストラクターを取得していただきました。

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